STUDY

デザイナー的「個活のすゝめ」〜2019年度オリジナルカレンダーをつくる〜

僕をご存知の方、こんにちは。
ご存知ない方、はじめまして。
流浪のデザイナー、Y2です。

 

 

2018年も残すところ3ヶ月をきり、そろそろ来年の年賀状を考える季節ですね。なんて言うと鬼が笑うでしょうか。
僕はフリーランス時代からのなごりで、仕事関係の方への年賀状は、オリジナルカレンダーを作って送りつけるというハタ迷惑な個人活動(個活)を続けているのですが、毎年この時期になると次はどんなカレンダーにしようかと思い悩む日々がおとずれます。

 

 

思い返せば2014年に個人事務所を立ち上げたときから始めたこの活動。
まずは何はともあれアイデアを絞り出します。この段階ではコスト度外視で自分が作りたい物だけを考えます。同時に全体の予算とおおよその部数を決め、そこから配送費や梱包代を抜きます。のこった予算内で実現可能なものを、考えていたアイデアの中から選別します。または、どうすれば実現可能かを調査・検証します。この工程がもっとも悩みますが、逆にもっとも楽しい工程でもあります。

 

その後も数えきれないほどの試行錯誤を経て、晴れて業者さんに入稿・発注→納品となるわけですが、これで完成ではありません。コストカットの憂き目にあい、業者さんにお願いするのは必要最低限。仕入先も1つとは限りません。決してひろいとは言えない仕事部屋に所せましとならべられた大量の未完成品。ときには妻や娘の手も借りて、一家総出の家内制手工業で完成品へ仕上げていきます。

 

 

2015年は「まったく役に立たないカレンダー」というコンセプトでバスロールサイン風のデザインでつくりました。これがまたコンセプト通りカレンダーとしては全く役に立ちませんでした。

 

2015雰囲気は良かってんけどな〜

 

 

そこで翌年の2016年は、その反省をふまえて毎月1枚づつで表紙ふくめて13枚つづりにしました。調子にのって「ポリゴニズム」なんてたいそうな名前をつけましたが、カレンダーとしてはオーソドックスなものになってしまいました。

 

2016図形の角の数が何月かをあらわしています

 

 

その反動で2017年は初心にもどり「手間のかかるカレンダー」というコンセプトをでっちあげ、1枚の大きな紙(A2)に12ヶ月分を印刷したポスタータイプにしました。それのどこが「手間」なのかと言うと、縦4段・横3列に折りたたむことで、ひと月ごとのカレンダーとしても使えるという、我ながらすぐれもののカレンダーが出来あがりました。ところが、いかんせん折りたたむのが面倒なうえ、毎月折り変えないと使えないという「手間のかかるカレンダー」になりました。

 

2017折り方の説明書を同封したにも関わらず折れない人が続出……

 

 

そうして迎えた2018年!
今年はどんなデザインにしてやろうかと色々とたくらんでいたのですが、初動が遅れ、業者さがしに難航したあげく、やっとみつけた所も予算的に調整することができず、うなだれている間にも無情に時は過ぎ、気がつけば新しい年を迎えていました。せっかく考えたアイデアも、つくったデザインもお蔵入りです。

 

まぁ1番おいしい(楽しい)ところはやってるんですけどね。
(2018年版がお手元に届かなかったのはそういう理由です)

 

 

なので2019年こそは、2018年の雪辱を果たすべく予算もすこし増やし、より計画的にプロジェクトをすすめ、とどこおりなく新年のご挨拶ができるようにと、じつは8月に入ったくらいから準備を始めていました。そのおかげでアイデアはすでに決定し、それを予算内で実現可能な業者さんも見つけました。のこすは実際に印刷する最終デザインをつくるのみとなっています!いやーよかったよかった。

 

 

 

余談ですが、ひとむかし前とくらべると、こういう「オリジナルグッズ(と言っていいのか)」を作るハードルは、技術面はもちろん費用面でもとても低くなっています。具体的にいうと、特殊な印刷や加工があっても、または一般にあまり流通していない製品でも、簡単に現実的なロット数で注文できるようになってきました。できあいの年賀状にあきた方や、オリジナルグッズをつくってみたいと思ってる方は、ぜひチャレンジしてみてください。検索してるだけでもワクワクしてきますよw

 

 

 

今回は年賀状……というかカレンダーを例にしましたが、スキあらば何か作ってやろうと常に何かを考えています。仕事とは全く関係ないところで行う「デザイン個活」は、日頃のうっぷんを晴らすにはもってこいですし、仕事でやったらシャレにならない失敗も、個活でならむしろ笑い話のネタになります。そしてなにより自分のひきだしを増やすことにひと役かってくれるかもしれません。

 

 

というわけで、2019年版はどんなカレンダーが出来上がるのか!?
それは実物がお手元に届くであろう新年まで楽しみにお待ちください。また、自分にも送りつけてほしいという奇特な方がもしいらっしゃいましたら、数に限りはございますが可能なかぎり送りつけさせていただきますので、ご遠慮なくお申し付けください!

 

 

僕たちアーキタイプは、Webをメインの事業としつつもブランディングツールやCI/VI、パッケージ、ノベルティなど、お客様の様々な要望に対応できるよう日々切磋琢磨しています。
血沸き肉踊るご依頼、お待ちしております!

 

 

ご精読ありがとうございました。

 

 

∋人∈|Y2.