こんにちは! ARCHETYPのイベント番長ことディレクターの町田です。
年が明けて早一ヶ月、時が経つのは早いものです。
毎年1〜3月はせわしなくしていることが多いので、日々大事に過ごしたいなと思うこの頃です。
私は写真を趣味としていますが、2019年もたくさんの思い出を写真に残していきたいと思います。
さて唐突ですが、今日は趣味がこうじて使用できるようになった写真編集ソフト「Adobe Photoshop Lightroom Classic CC」の使い方をご紹介したいと思います。
この記事は一眼レフデビューをして写真編集を始めたいけど、どういったソフトを使えばいいかわからないという方や、写真を撮るだけでなく作品として意図した色味や雰囲気に編集したいという方向けの内容となっています。
【 目次 】
Lightroomとは
Adobe Photoshop Adobe Photoshop Lightroom Classic CCは、一眼レフやスマートフォンで撮った写真の明るさや色味などの編集、画像の読み込みから整理、現像、公開までを、簡単かつスピーディーに行うことができる写真編集ソフトウェアです。
また特徴的な機能として「非破壊編集※」と呼ばれ、撮った写真をそのまま編集するのではなく、元写真のデータを保ったまま繰り返し編集することができる機能があります。
※非破壊編集とは
非破壊編集とは、元の画像データの上書きをせずに画像を変更できるということです。元の画像はそのまま保存されているので、必要に応じて復元することができます。画像からデータが削除されないので、編集を行っても画質は低下しません。
初期設定
①カタログを作成
Lightroomにはカタログという概念があります。
これは私たちが普段パソコンで使っているフォルダに近いものだと思ってください。
特に規定はないですが、例えば旅行ごとにカタログを変えておけば後から見直す際に便利です。写真管理も楽になりますね。
それではまず新規にカタログを作成してみましょう。
ツールバー>ファイル>新規カタログ
の順にカタログを作成します。
②カタログに写真を読み込ませる
左サイドバーからパソコンのハードディスクに格納されている写真(もしくは外付けHDなどに保存されている写真)を選択して、Lightroomのカタログへ読み込ませたい写真を選びます。右下の「読み込み」をクリックすると、カタログに写真が読み込まれます。
③編集画面
こちらがライブラリに読み込まれた写真です。
ライブラリから編集画面へ進むため、画面上部ライブラリ横の「現像」をクリックするか、ショートカットキー「d」を押して、編集に進みます。
今回は沖縄の国際通り交差点で撮影した、以下の写真で編集をしていきます。
目指す写真イメージは「写ルンですで撮ったような質感がありながらも、パキっとダイナミックな印象を受ける風景写真」です。
プリセットの設定
基本設定その前に! 便利なプリセットを使おう!
普段からInstagramなど写真を扱うアプリに触れていればイメージしやすいかと思いますが、LightroomにはInstagramにおけるフィルターのようなもので、プリセットと呼ばれる機能があります。
Lightroomで写真を編集する前工程として、ある程度の雰囲気をプリセットを使って決めることで写真編集が早く、楽しくなります。
無料のプリセットなどネットサーフィンをしていれば発見することができますが、僕がオススメしたいのは写真編集アプリで有名なVSCOが提供する有料のLightroom専用プリセットです。
このプリセット「VSCO Film」はプロフェッショナルな現場で活躍する写真家も使っているそうです。
今日はこちらのプリセットがインストールされた状態で編集をしていくので、この記事をご覧の皆さんも興味があれば購入してみてくださいね!
さて、そんな「VSCO Film」をLightroomにインストールした上で編集していきます。先ほどの編集画面のサイドバーから以下のようにプリセットを選択していきます。
サイドバー>プリセット>VSCO Film〇〇(インストールしたフィルターによって異なります)
好きな雰囲気のフィルターを選んで選択しましょう!
今回は有名なフィルムメーカーのKodakのフィルム写真を彷彿とさせるような加工がかかる「kodak Gold 200–」を選択しました。
編集
続いては実際の写真編集に移っていきたいと思います。
今回は基本的な部分をLightroomの機能紹介に沿ってご紹介していきます。
0. 歪みの補正
先ずは歪みの補正を行います。
縦横、角度など個別に調整可能ですが、基本は「変形>自動」でポチっとすれば事足ります。
カメラのレンズによっては写真内に歪みが生じる現象が起きる場合があります。今回の写真では歪みが生じてビルが傾いているように写ってしまいましたが、歪みの補正をすることで真っ直ぐになりました。
1. 色の調整(ホワイトバランス)
ホワイトバランスは写真の色味を左右する設定です。
「色温度」、「色かぶり補正」のスライダーを動かし、理想な色味に調整していきます。
元の写真が色温度3,550で青みがかった写真となっていたので、黄色味を足して色温度4,300としました。目指したいナチュラルな印象の色味となりました。
2. 明るさ・コントラストの調整(露光量・コントラストなど)
こちらイチから写真を現像する時は個別に設定していきますが、プリセット「VSCO Film」を適用したことで補完されています。
プリセット楽チン!
3. シャープ・鮮やかさの調整
こちらを適用するか否かは目指したい雰囲気や好みにもよりますが、今回は風景写真なので建物などの輪郭をはっきりと、また空や木々の色味は色鮮やかにさせたかったので、以下のように設定しました。
明瞭度:
「明瞭度」をプラスすると全体的にシャープに、マイナスにするとぼんやりします。
かすみの除去:
撮影時の空気の状況や光線によって靄(もや)がかかったような写真を、鮮やかで際立った写真に仕上げることができます。
自然な彩度・彩度:
写真の鮮やかさを調整します。プラスで鮮やかに、マイナスで色褪せた写真になり、-100にするとほぼ白黒になります。
「彩度」の方を使うとノッペリした仕上がりになるため、僕はほとんど「自然な彩度」の方だけ使用しています。
③トーンカーブ補正
トーンカーブとは、ヒストグラムを用いて明度、色調、コントラストを一元で管理できるツールです。
この操作が卓越してくると前段の内容はほとんどトーンカーブで解決できるようになります。
今回は入門編として、一般的な調整に留めようと思います。
写真の白飛びを抑えつつ、コントラストとシャドウ部分の引き上げを行うためにトーンカーブはS字の形に調整しました。
コントラストを高めたい場合はトーンカーブはS字!とだけ、まずは覚えておきましょう。今回は質感も出したかったので、シャドウ部分を引き上げています。そうすることで黒色部分が若干褪せた印象になります。
④ハイライト・シャドウ・白レベル・黒レベルについて
トーンカーブを調整した後に更に細かく調整したい場合に用います。
コントラストを上げた分、写真の暗部が落ちてしまったのでライト、シャドウ、ダークを上げ、明部が白飛びしてしまわないようにハイライトだけ下げています。
⑤HSLカラー補正
先程までは全ての色(写真全体)に補正をかけていたのに対して、こちらはレッドからマゼンタまでの8色を個別に補正することができます。
それぞれの色別に色相・彩度・輝度の3つの項目の数値を変更していきます。
色相:色そのものを変える
彩度:色の鮮やかさ(発色)を変える
輝度:色の明るさを変える
実はこれもプリセットで補完されている部分ではあるのですが、より表現したいイメージに寄せていくために微調整をするのも良いでしょう。
空の色味を好みのものに、また全体的に色味が少なく淡白な印象だったので、ビルの看板などの発色を調整し明るい印象になるようにしました。
⑥明暗別色補正
重要な調整ではありませんが、雰囲気を出したい時や何枚かの写真のトーンを揃えたい時に設定しておくと良いと思うのがこちらの設定です。
機能名の通り、明暗の色味を調整する機能です。
今回はこれまでの設定の中でシャドウ部分に赤らみを感じたので青みをプラス、明部には日中ということもあったのでややオレンジ色をプラスすることで、ナチュラルな光の色味になるように調整しました。
⑦ディテール
シャープとノイズの除去という機能があります。
シャープ:
被写体の輪郭をはっきりとさせる効果が得られます。
ノイズの除去:
高解像度の写真やシャドウの引き上げをして明るさを調整した写真にはノイズが乗りやすくなりますが、こちらの機能でノイズを除去することが可能です。
ただしやり過ぎは禁物です。やり過ぎるとほとんどノイズは消えますが、写真全体がノッペリとした印象になります。
赤枠拡大表示の「HO」の部分をご覧いただければわかると思いますが、輪郭がくっきりとして像が明確になったことがわかると思います。
⑧レンズ補正
レンズ補正機能とは、レンズが持つクセによって生じた収差などによる写真の歪みや周辺の露光落ちを修正する機能です。
簡単に説明すると各社メーカーによって異なる趣向によって作られたカメラボディ、レンズにはそれぞれクセがあるので、そのクセを補正する機能です。
やっておくと仕上がりが良くなる設定として「色収差を除去」にはチェックを入れるようにしましょう。
細かくは説明しませんが、仕上がりが必ず良くなります。逆に悪くなることはありませんのでご安心を!
さて、これにて写真編集をひと段落させたいと思います。(突き詰めていくと終わりのない世界なので…)
編集前後の写真はこちらです。
[編集前]
[編集後]
さて、一通り編集を終えたらjpgやpng、psdなど任意の形式で写真データを書き出します。
書き出し
任意の画像を選択し(shiftを押しながら選択することで複数選択可)、右クリックから「書き出し」を選択します。
あとは書き出しモジュールが出てくるので以下の点をセレクトボックスから選択して書き出しを行います。
[書き出し後]
いかがでしたでしょうか。
今回はLightroom入門編の内容となりましたが、次回はより深掘りした内容とできるように日々研鑽を重ねていきたいと思います!
ARCHETYP 町田