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ピタゴラスイッチ -ピタゴラ装置の魅力-

こんにちは。デザイナーの野崎です。
もう長袖が必要なくらい肌寒くなってきましたね。

以前書いた記事“デザインあ 「うごきのデザイン」”で私のこころをつかんで離さない番組が2つある、と書きましたが本日はその2コ目をご紹介します。

 

ピタゴラスイッチ

【4~6歳児を対象にした「考え方」を育てる番組】
私たちがふだん何気なく暮らしている中には、さまざまな不思議な構造や面白い考え方、法則が隠れています。
番組では、毎回こうした面白い考え方や法則を取り上げ、それによって起こる事象を紹介し、番組を見ながら「考え方」を育てることをねらっています。

 
 

なんといっても魅力的なのはピタゴラ装置

ピタゴラ装置は身の回りにあるもの(定規、クリップ、紙、ペットボトルなど)で作られており、そこをビー玉や小さな車が転がってゆき、最後にオチのあるからくり装置となっています。
こどもの頃に「仕掛け装置を作ろう!」と勇んでつくりはじめたもののうまくいかずに挫折した……
そんな理想の装置が、圧倒的な存在感を放って具現化されています。

 
 

ピタゴラ装置はこうして生まれる DVDブック映像

『ピタゴラスイッチ』(NHK Eテレ)の人気コーナー「ピタゴラ装置」はどうやって生み出されるのか。
その背景にある“理”や考え方を、ブックとDVD映像で解説します。
DVDには、2015年夏に放送され大きな話題を呼んだ特集番組『ピタゴラ装置大解説スペシャル前半戦 後半戦』を完全収録。ブックでは、ピタゴラ装置がどうして見るものの気持ちを捉えて離さないのか、その背景にある秘訣や作り方について、4つのテーマから詳しく解説していきます。

 

こどもに見せたら家のものを使って一緒に作ろう!と言われそうですね。
身近にある材料で自分にもできそう!やってみたい!となるところがきっと気持ちを掴まれるのでしょう。ピタッとはまるとこどもも大人も爽快感・達成感が味わえるのではないでしょうか。

 

成功ばかりの映像は圧巻ですが、こちらリテイクの数も相当なものらしいです。失敗の哀しみとほのかなおかしみが感じられるこちらの動画もオススメ。

 

souchi_153

※興味のある方は「がんばれ!装置153番のマーチ」で検索してみてください。

失敗の連続の装置153番。
デーモン閣下の歌う失敗ソングとともに成功にこぎつけるまでの映像はかなりの感動モノ。「あーがんばれ、、、!」と途中から応援にも力がはいります。失敗映像をコンテンツとして見せる発想も素敵です(笑)

 
 

20〜30秒ほどの尺に、どれほどの膨大な時間をかけた失敗が潜んでいるのかと思うと目眩がしますね。
これほどうまくいかないと途中で投げ出してしまいたくなりそうですが、

うまくいかないことを、何が悪いのか=分析、
こうすればできるかな?=仮説を立てて何度もTry&Errorをかさねる。

 

我慢強く、というのがミソです。
その繰り返しで精度が高まっていくのですね。

 
 

ピタゴラ装置って、コースを設定して、仕掛けを考えて、仕掛けの道具は何を使って、、、と自分で考えなければいけない要素が詰まっています。見るのは楽しいな〜おもしろいな〜と思いますが、自分でつくるとなったらそれはそれは大変そうです。

 

最近では知識をたくさん身につけることより、自分で考える力、能動的に物事に取り組む力がすごく大事だなと感じます。自分の頭で考えて課題を解決する、というのはむしろ今の大人の方が苦手なことかもしれません。
 
私もですが、これからのこどもたちには特に「考える力」を身につけて欲しいな、と思わせてくれる番組です。というわけで、息子たちとともに簡単なピタゴラ装置をまずはつくってみたいと思います!