STUDY

UX改善のための、ユーザー(ユーザビリティ)テストのすゝめ

突然ですが、みなさまはユーザー(ユーザビリティ)テスト(以下、UTと記載します)をご存知でしょうか?

今回は「製品のユーザビリティ(使いやすさ)を評価」することを目的に実施するUTについて簡単に紹介します。

主なUTの種類

UTにも様々なテスト手法が存在します。 それぞれで調査する目的やコスト、時間が異なりますので適したテスト手法を選択することが重要です。

1. ヒューリスティック調査(時間 / コスト:★☆☆)

実際の制作者や専門家が製品の評価をする方法です。
これにより、プロとして様々な知見を元にユーザビリティ上の問題点の発見を行うことが可能です。
一般的なユーザビリティ改善を行うことができるため、UTを行ってこなかったサイトやアプリに対して有効な手段です。

2. ユーザビリティテスト(時間 / コスト:★★★)

製品のターゲットが製品の評価をする方法です。
BtoBで専門性の高いユーザー向けのほか、子ども・女子高生向けなどのウェブサイトやアプリなど、特殊な使い方が想定される製品の場合に、実際のユーザーに製品を使ってもらい、その様子を記録して問題点の発見をします。

ユーザーのリクルーティングを行う必要があるため、被験者の属性によっては人数を集めることが大変な場合もあります。
被験者にテスト会場(ラボ)に来ていただきモニタールームから使用している様子をモニタリングする方法のほか、最近ではリモートでテストを行う場合もあります。

3. インタビュー(時間 / コスト:★★☆)

ユーザーに対しアンケートとインタビューを行い、意見の吸い上げ、ニーズの発見などを行います。

1対1で行うデプスインタビューや、複数人で行うグループインタビューがあります。

4. アンケート(時間 / コスト:★☆☆)

ユーザーからの利用アンケートの収集をする方法です。 不特定多数のユーザーからの意見を吸い上げ、改善を行うことができます。

UTの実施のタイミングと目的

UTはいつのタイミングで実施するのか、どのテストを行ったら良いのか、判断を迷うこともあるでしょう。

実施するタイミングごとに得られる情報が違うので、適したタイミングで適したテストを実施できるよう、以下を参考に検討してみてください。

企画・構成時

企画のための課題洗い出し、ニーズ分析などに重点を置いた調査が良いでしょう。
ヒューリスティック調査、UT、インタビューなど、どのテストも実施したいところではありますが、時間とコストを勘案しながら採用するテスト手法を決めましょう。

設計・デザイン完了時(プロトタイプ調査)

企画内容を実際に画面として要素を入れた状態のプロトタイプを用意して、意図した通りのユーザビリティが実現しているかを検証します。

実際のユーザーに使ってもらうUTとインタビューの組み合わせが有効です。

リリース後(改善)

実際の製品を使用して、意図した通りの使い方がされているかを調査します。
アンケートを利用してユーザーからの意見を吸い上げる方法が有効です。アンケートで得た意見を元に、製品の改善を行います。

UXを改善していく手法としては、前回書いたカスタマージャーニーマップもありますが、今回の様にUTを行うことで課題やニーズを発掘し、よりよい製品の提供につなげることも可能です。

ただしユーザーテストはどうしても実施に至るまでのテスト内容の設計や、被験者のリクルーティングなど時間を多く要するため、時間とコストが発生してしまいます。
すべての調査を行うことがベストとは限らないため、対象製品の特徴や性質を考えながら、適切な手法を選択しましょう。

弊社でもUTを活用したUX改善のご提案が可能ですので、UX/UIの改善をお考えの方は是非一度お声がけください!

https://www.archetyp.jp/

ARCHETYPの何でも屋の神谷でした。