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「藝祭2019」へ行ってみた!

こんにちは!
季節の変わり目ですが、みなさんどんな秋を楽しんでいますか?
展示会やイベントが多い時期ということもあり、私は芸術の秋を楽しんでいます。制作会社で働いていると「クリエイティブ」に触れる機会は多いものの、大前提としてビジネスが主軸となるため、アート作品としての「クリエイティブ」に対面することはそう多くありません。
個人的な趣味もありますが、ちょっとエッジの効いたインプットが欲しいと思うことがあり、たまにそういった表現を求めて外に出ます。丁度そういう周期が来た頃、東京藝大の学園祭「藝祭2019」が開催されたので吸い込まれるように参加してみました。とても新鮮で刺激的な体験だったので、その模様をレポートします♩

藝大について

東京藝術大学については、説明するまでもなく言わずと知れた芸術系大学の名門です。所在地は上野が有名ですが、取手、横浜、千住にもキャンパスがあるそうです。もともと東京美術学校 (旧制)と東京音楽学校 (旧制)が統合してできた国立大学で、学部は美術学部と音楽学部の2つ。日本の芸術系大学の中でも最高峰に位置付けられ、アーティストの村上隆さんや音楽家の坂本龍一さん、バイオリニストの葉加瀬太郎さんなど、国内外の第一線で活躍する多くの芸術家を輩出しています。

藝祭について

そんな藝大で行われる学園祭「藝祭」は、毎年多くの来場者が集う注目行事で、学生とは思えない独創的でハイクオリティな作品の数々や演奏が客の目を引きます。中でも注目は、毎年一年生が作る神輿。今年もTwitterやinstagramなどSNSで話題になっていましたね。自作の半被を羽織り、大きな神輿を担いで街を練り歩く様も藝祭の名物イベントの1つです。神輿以外にも、学生が製作した小物のアートマーケットや演奏会なども毎年楽しみにしている人が多いコンテンツ。
そんな藝祭ですが、毎年テーマがあり今年は「カイマミ」というテーマのもと開催されました。「垣間見る」から受けたコピーのようで、詳細は以下に…

[垣間見]
ものの隙間からのぞき見すること。
古文では、ふと覗いた家の女性に一目惚れしてしまうこともあったことから、
しばしば「恋のはじまり」として用いられた。
上野の森の秘境の地、東京藝術大学。
その中で活動するのは、日々それぞれの芸術と向き合う藝大生たち。
でも実際、
どんな人がいるの?
何をやってるの?
など、まだまだ知られていないことも多いと思います。
少しのぞき見て、
恋してみませんか?
藝祭特設サイトhttps://geisai.geidai.ac.jp/2019/Top/

そして今年のメインビジュアルはこちら。

在学中の2年生が担当されたそうです。未知の世界を覗き見ている(垣間見ている)人の後ろ姿でしょうか? 色使いやシルエットがポップで可愛いですね。まわりのもくもくはこの人の未知の世界に対する期待や不安を想像させます。
模擬店では毎年メインビジュアルのデザインを踏襲したステッカーやクリアファイル、Tシャツなど様々な種類のグッズが販売されます。

展示紹介

さてそんな「藝祭2019」。
台風直撃の不安を抱えつつ、私は最終日の9/8(日)に行ってきました。
会場は思った通りの賑やかさで、老若男女・国内外のアート好きが集まっていました。特に外国の方が多く見られました。

まずは楽しみにしていた今年の神輿から…

元はただの発泡スチロールだったとは思えない迫力ですね。
1つ目の作品はよく見ると蝶々が止まっていて、触覚まで繊細に表現されていました。花びらの曲線や馬の筋肉の表現も流石です…
全部で4作品あったのですが、時間の都合上3点しか見れなかったのが心残りでした。

館内に入ると様々な展示がされていました。気になったものをいくつか紹介します。

こちらは編み物を手回し式で動かしてアニメーションを再生するというなんともアナログな映像装置。何本もの糸が張られ、写真の右端にある先端の面に文字が映し出されています。いわばここがディスプレイ。昔の機織り機なんかを連想させますね。

こちら、遠目で見るとただの芝生に見えますがよく見てみると長蛇の人の列!
しかも1人1人の人物の顔や仕草まで細かーーーーーく作られています。果てしない…
これを作ろうと思って作りきられたことにもう拍手です。

さらに気になったのはこちら。

グランジ感漂うこの作品は音楽アーティストのアートワークやファッション系のコンテンツなんかと相性がよさそうだなぁと想像が膨らみました。
個人的な好みもありますが目に止まった作品です。

その他にも「あ、藝大っぽい」と思う個性的でエモーショナルな作品がたくさん展示されていました〜。

本当に学生とは思えないハイクオリティーな作品ばかりで度肝を抜かれました。多くの作品の横に名刺が置いてあったので、もうすでに芸術家として活動をされている方も多いのかもしれません。
展示物はまだまだ無限にありましたが、お腹も心もいっぱいになったので「この辺りで帰ろうかな」と思っていると、どこからともなく大人数でアルミを叩いている様な、まさに「お祭り騒ぎ」な音色と声が聞こえてきました…

こちらは名物のサンバです! 
サンバの中心を覗くと学生が一心不乱に踊っている姿が見え、まるでレイブ状態。これも藝祭の醍醐味の1つです。

まとめ

何気なく参加した藝祭でしたが、日常生活ではなかなか触れる機会のない世界を「垣間見る」ことができ、大満足の1日でした。新鮮な感覚に触れたいな…と思った時はオススメです。
興味のある方は是非来年の藝祭に参加してみては!?