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信頼感のあるサイトってどんなサイト?

前回の「心地よいウェブサイトってどんなサイト?」ではウェブサイトにおける「喜び」に焦点を当てましたが、今回は「信頼」に注目してみたいと思います。

デザイナーの方であれば一度は頭を悩ませたことがあるテーマかと思いますが、例えば「信頼感を出しつつ、スタートアップ感も出したい!」というオーダーにどのように答えればよいでしょうか。
「誠実さ」と「勢いの良さ」、この2つは両立しうるのでしょうか。

今回は、デザインはもちろん大事なのですが、それ以外の要素でも「信頼」は訴求できるのではないかというお話です。

「信頼」はつくれる!

サイトの印象を大きく左右するのはやはりデザインです。色、形、タイポグラフィー、構図などデザインには色々な要素があります。「信頼」という観点からいうと、青は「信頼」を表す色ですし、真面目でかっちりした構図が良いだろうとも思えます。しかし、だからと言ってサイトを青くすればいいというわけではないですし、単調なサイトはいささか退屈で地味な雰囲気になってしまう可能性もあります。

身も蓋もない言い方ですが、企業やサービスのトーンから大きく外れていなければ、十分に信頼が得られるデザインだと言えると思います。
ただし、以下のポイントを押さえることが重要です。

ポイント1:誤字やリンク切れがないこと

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多くの方が経験されているとは思いますが、どれほどきれいで整ったサイトでも、文字化けがあったり、誤字がたった1字しかなくても、信頼を損ねてしまうポイントになります(極端な例ですが、詐欺サイトなどのカタコトの日本語はとても怪しいですよね)。文章の確認はとても大事です。また、同様にリンク切れにも注意が必要です。
サイトは、企業やサービスにとって「玄関」とも言えます。キレイに掃除されていない誤植だらけのサイトは、玄関の掃除もできていない会社。これではお客様からの信頼は得られませんよね。

ポイント2:生きたサイトであること

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次に大事なポイントはサイトが動いていることがわかるようにしておくこと。長い間更新がストップしているサイトを訪れたとき、あなたはどう感じますか?お店のサイトであれば「閉店したのかな…」とそっとウィンドウを閉じてしまうかもしれません。企業サイトでも、社会に対して発信をしていないと「やる気がないのかな…」と勘ぐられてしまいそうです。つまり、最新の情報を出していくということが重要です。WordPressなどのCMS(Contents Management System)を導入して、ニュースやブログコンテンツを容易に更新できる体制を整えておくことやSNSと連携して広く情報を発信していくことが信頼獲得につながる行動だと言えそうです。また、社内の運用体制の見直しなどでも効果があるかもしれません。

ポイント3:情報開示と外部評価

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Airbnbのように知らない人同士を繋げるサービスには信頼感を向上させる仕組みがあると言われています。今となっては普通のことですが、初めて出会った人を自分の家に宿泊させるサービスって、よく考えるとかなりクレイジーですよね。宿泊者とオーナー双方が出会う前からある程度の信頼を持っていないと、契約が成り立たないわけで、この点をクリアしているのが、Airbnbのすごいところだと思います。
Airbnbがどのように信頼を作っているかというと、「適度な自己開示」と「他者による評価」この2点がポイントとなります。
ウェブサイトに置き換えると、1つ目の「適度な自己開示」は、どんな企業・サービスなのかをサイトを通じて過不足なく伝えられていることだと言えます。いくら素晴らしい企業・サービスであっても情報の開示不足によって信頼を損なっているケースがあるかもしれません。
また2つ目の「他者による評価」は、例えばECサービスに商品レビュー機能を加えることで実現することができます。たくさんの人から良い評価を受けていることがわかれば、みんなが評価しているのだから安心で信頼できるはずだ、と感じられるので、より信頼を確かなものにすることができます。

3つのポイントを踏まえて、「信頼」できるウェブサイトを作りましょう!