STUDY

PDCAとOODAは何が違うのか?

PDCAとOODA

Webサイトは作って終わりの時代はとうの昔に過ぎ、デジタルマーケティングを基に戦略的かつ成果向上型の改善活動が当たり前になってきています。
サイト運用の方向性だけではなく、顧客の成功を重視した寄り添い型のお付き合いとなるため、構築時の運用設計にも大きく関わってきています。
そこで、改善のために以前から用いられているPDCAがありますが、ここ数年OODAが注目されています。『これからはPDCAではなくOODAだ』と言う話も聞きますが、では両者の特徴はなんなのでしょうか。

PDCAとは改善の計画化

PDCAとは言わずとしれた
 ・計画(Plan)
 ・実行(Do)
 ・検証(Check)
 ・再施行(Action)
の4つの工程をサイクル化して検証、改善、再施工を繰り返して行きます。
サイトの運用だけではなく企業の事業の計画、実行から学生のサークル活動など広く普及した手法と言えます。
古典的ながら正しく運用すれば非常に効果も高く、一度フレームワークが出来てしまうと持続性も高いと言えます。
ただ本来、「決められた工程を高効率で進め、いかに生産性を高めるか」といった明確な工程化が可能なルーティンでの課題解決のために最適と言われています。
そのため、その時代やトレンドに合わせて計画を変化させないと効果の持続が難しくなってくる面もあります。
特徴としては最初の工程のPlan(プラン)で何をCheck(チェック)するのか、その結果としてどう言う次のAction(アクション)をするのかを計画するところにあります。
すなわち、ある程度の施策実施時間を設け、その効果を検証し、改善案で再試行すると言うサイクルを計画(Howを考える)することにあると言えます。

OODAとは現状の認知、意思決定の最適化

OODAとは
 ・情報の収集(Observe)
 ・仮説の構築(Orient)
 ・どうするかの決定(Decide)
 ・実行(Act)
の4つのステップで構成されます。
PDCAがサイクルと言うようにOODAではループと言います。
OODAは常日頃から意識づけてこのループによる思考法を続けることにより、その効果を発揮します。
元々は米軍のパイロットが「直ちに行動に移せる意思決定法」として作り上げられたものです。
現在ではアメリカでは空軍のみならず、全軍で運用されています。
OODAの特徴は、明確ではない状況でも状況を見極め素早く最適解を導き、即行動に移すための意思決定プロセスと言うところにあります。
変動要素や特殊性の高い新規事業の立上げのような0⇒1の思考、動きが求められる状況で現状から最適な判断をし行動につなげる(Whatを考える)事を目的としています。

最適な運用方法とは?

このようにPDCAとOODAには大きな違いがあります。
同じ頭文字4文字なので似たものと混同されますが目的や特性は全く異なるものです。
Webサイトの運用を例に上げるとすると、比較的長期の計画をPDCAでサイクル化する計画を立て、そのPDCAの実行時にOODAプロセスで意思決定をしてゆくのが理想となります。