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できるディレクターのスケジュール作成法

案件でスケジュールを作成してもうまく進行させられない、なぜだか炎上してしまう、結局遅延の嵐になってしまう、そんな悩みはありませんか?
それはもしかしたらスケジュールの作成方法に問題があるかもしれませんよ。
今回はそんなスケジュールの立て方に悩むディレクター諸兄、諸姉に向けた炎上しづらいスケジュールの作成法を説明いたします。

まずは成果物を明確にする
スケジュールを作成する前にまずはスケジュールとは何ぞやと考えてみましょう。
私達のプロジェクトで作成するスケジュールとはプロジェクトで実行する内容になります。さらに踏み込むとプロジェクトで実行する内容とはお客様へ納品する成果物の作成作業になります。
という事はスケジュールを作成する前に納品成果物を明確に設定しておくことが必要ということになります。
プロジェクトの工程ごとの成果物に分けた一覧化をおこないます。

成果物をタスク分解する
成果物の一覧化ができたら次は成果物単位でタスク分解をします。
ポイントは必ず成果物単位で実施することです。
そしてタスクは実行順に作業を並べ、原則として承認工程が最終となるようにします。
やってはいけないのは成果物を意識せずに作業を書き出すことです。
成果物を意識しない作業は成果物に結びつかないものが発生しやすく、タスクのヌケモレや重複が発生します。
そしてこの成果物のをプロジェクトの工程単位でタスク分解したものをWBS(Work Breakdown Structure)といいます。

分解したタスクに工数と担当者を割り付ける
成果物をタスク分解したあとは担当者を割り付け、必要工数を付けます。
タスク単位で担当者を割り付けることでタスクの並走化の可否を見極められるようになります。
同一担当者のタスクは並走させることは不可能ということです。
そして担当者を割り付けたタスクに必要工数を付けてゆきます。
必要工数を付けて行く際のポイントはバッファや予備工数を加えず、想定実稼働工数を割り付けることです。
バッファや予備工数は最後に計算して加算します。

タスクをSFで関連付け全体を見渡す
ここまでできたらタスクを全てSF(Start to Finish)で関連付けます。一旦SFで関連付けたら何日掛かるのか全体を見渡します。
ほとんどのプロジェクトはプロジェクトオーナーから納品やリリースの希望日がでていると思います。
この時、プロジェクトオーナーの希望する日程に収まっているか見てみます。
体外が収まりませんので並走可能なタスクをSS(Start toStart)に変更します。
場合によってはアサインメンバーを増やす必要があるかもしれません。
変更できたら再度収まりを確認します。

タスクの工数調整とバッファを加算する
並走タスクを組むと希望スケジュールに収まるパターンも出てくると思います。
しかしながら収まらないものも出てきます。
収まらなかった場合、各タスクをみて工数調整やさらなるタスクの並走化などでスケジュールの圧縮を試みます。
工数調整をしながら最終的に全体工期の20〜25%を基準にバッファを加算します。
そしてここで工数調整を行ったタスク、調整の結果並走化させたタスクはプロジェクト進行中、タスクオーバーやメンバーの労働過多などが発生しやすいリスクポイントとして抑えておくことができます。
また、プロジェクトオーナーにも事前にスケジュール遅延リスクの可能性が高いポイントを説明できます。

正しいスケジュールは見積根拠も高い
さて、スケジュール作成はここまでとなりますが、勘のいい方は気づかれたんではないでしょうか。
そう、正しく分解して適正工数が振られたスケジュールは見積と同一なのです。
最初から整理しますと…
成果物一覧=正しいスケジュール(WBS)=見積り
の関係になるということです。
正しいスケジュールを作成するということは同時に精度の高い見積りを作成し、納品物一覧(成果物一覧)も作成できるということになります。

いかがでしたでしょうか、ついついやってしまいがちなリリース日有りきの線表立て(逆線表)をするのではなく、順線表でスケジュールを調整しながら積上げる方法で作成し、プロジェクトのリスクポイントも押さえられる。
ディレクターとしてはこの先読みが大切ですね。
その上、正しいスケジュールを作成したら精緻な見積りと納品物一覧もできてしまう、これでもう「できるディレクター」としてのスタートができるのではないでしょうか。