Read AIが発表したメールAI「Ada」の実力とは
会議の議事録ツールで知られるRead AIが、メールで使えるAIアシスタント「Ada」を発表しました。日程調整や返信作成だけでなく、社内情報を横断して回答まで用意します。AIが裏側でメール業務を支える構図が、より具体的な形で示されました。
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メールの中で働く「digital twin」という設計
Read AIはAdaを「digital twin」と位置づけています。ここでの意味は、物理的な対象を再現する技術ではなく、ユーザーの代わりにメール上で行動する存在という考え方です。普段使っているメールの中で動き、やり取りを補助します。
利用開始は「ada@read.ai」に「Get me started」と送信するだけです。ミーティング調整を依頼すると、Adaがメールスレッド内で空き時間を提示し、相手の返信に応じて候補を更新します。Read AI経由でカレンダーにアクセスしますが、予定の内容は開示しない設計です。
メール内で質問が出た場合には、回答案を作成します。ユーザーはその内容を確認し、必要に応じて修正してから送信できます。不在時の対応も想定されており、機密情報は許可なく共有しないと説明されています。現在はメールで提供されていますが、今後はSlackやMicrosoft Teamsにも展開予定です。

特別な操作を覚えさせるのではなく、既存の環境にAIを重ねる。この設計思想がAdaの特徴です。では、その裏側ではどのように情報を整理しているのでしょうか。
文脈を扱う仕組みと拡大する市場

Adaの基盤には「knowledge graph(ナレッジグラフ)」があります。情報同士の関係性を構造化する技術で、「誰が・どの会議で・何を話したか」といったつながりを整理します。単なるキーワード検索ではなく、背景を踏まえた回答を目指す仕組みです。
Read AIのVP of ProductであるJustin Farris氏は、AdaはMCP(Model Context Protocol)には依存していないと述べています。会議データや連携サービスから独自に構造を構築し、より文脈に沿った応答を実現していると説明しています。また、将来的には会議中に挙がったフォローアップ項目について、会議後に設定を促す機能も追加する考えを示しています。
事業面でも存在感を高めています。月間アクティブユーザーは500万人を超え、毎日約5万人が新規登録していると公表されています。アカウントを作成せずに会議サマリーを閲覧している利用者も約10万人いるとされています。ユーザーの約60%は米国外に所在し、売上は地域間でほぼ均等です。累計調達額は8,100万ドル以上にのぼります。
GranolaやQuillといった他社も、会議データから知識を引き出したり、タスク管理ツールと接続したりする機能を拡充しています。会議メモは単なる記録ではなく、業務を動かす起点へと役割を広げつつあります。Adaはその流れの中で、メールを入り口に文脈を整理し、行動につなげる形を示しています。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Read AIのAdaは、メールという日常的な基盤の上で、日程調整や回答準備を担う仕組みです。ナレッジグラフを活用し、会議データや社内情報を横断して文脈を整理します。利用者数の拡大と機能追加が進む中、会議データの扱い方そのものが変わりつつあります。メールの中でAIがどこまで実務を支えられるのか、今後の展開が注目されます。