くら寿司がAI活用の大型生さば提供開始!KURAおさかなファームに注目
くら寿司が、AI技術を活用して育てた「大型生さば」の販売を始めます。一般的な養殖サバを大きく上回る700g超まで成長した点が特徴です。背景には、サバの漁獲量減少や価格高騰があります。AIは今、チャットや画像生成だけでなく、寿司の一皿にも使われ始めています。外食チェーンが水産業の課題にどう向き合っているのかにも注目が集まっています。
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AIで700g超まで育った「大型生さば」とは
くら寿司は、AI技術を活用して育てた「大型生さば」を、期間・店舗限定で販売します。使用されるサバは、人工種苗から育てられた養殖サバで、一般的な養殖サバよりも大きい700g超まで成長している点が特徴です。回転寿司チェーンで生サバを提供する事例は珍しく、くら寿司としても初めての取り組みとなります。
養殖を手がけたのは、くら寿司の子会社である「KURAおさかなファーム」です。同社は愛媛県宇和島市の生産者へ養殖を委託し、2024年7月からAIを活用した“スマート養殖”に取り組んできました。スマート養殖とは、AIやICTを活用して養殖作業を効率化する仕組みです。今回の養殖では、AIを搭載したスマート給餌機を使用しています。AIが魚の状態を見ながら、エサを与える量やタイミングを調整することで、成長効率の向上につなげています。
くら寿司の発表によると、一般的な養殖サバは200〜300g程度で出荷されるケースが多い一方、今回育てられたサバは約1年で500g以上にまで成長し、最終的には700gを超えるサイズまで育成されました。適切なタイミングで必要な量のエサを与えられることで、大型サイズまで育ったと説明されています。また、くら寿司では2022年にスマート養殖で生産したマダイを全国販売しており、同年にはハマチのスマート養殖にも取り組んでいます。
今回の大型生さばは、そうした養殖事業の流れの中で進められている取り組みであり、その背景には魚を安定して提供するための課題があります。
サバ不足の時代に広がるスマート養殖
くら寿司が「大型生さば」に取り組む背景には、サバを安定して確保することが難しくなっている現状があります。サバは身近な魚のひとつですが、国内の漁獲量は大きく減っています。農林水産省の調査によると、国産サバの漁獲量は2015年に約53万トンありましたが、2024年には25万トン余りまで減少しました。約10年で半分以下になった計算です。
輸入品も安定しているわけではありません。日本国内で多く流通するノルウェー産サバは、漁獲枠の制限などを背景に価格が上昇しています。財務省貿易統計によると、2010〜2020年頃まではキロ200円程度で推移していた原料価格が、2025年にはキロ700円を超える水準になっています。身近な魚であっても、以前と同じように仕入れ続けることが難しくなっているのです。
こうした状況を受け、くら寿司は2021年に水産専門会社「KURAおさかなファーム」を設立しました。同社は、生産者に養殖を委託し、育った魚を全量買い取る仕組みを取り入れています。生産者にとっては販路を確保しやすくなり、収入の見通しを立てやすくなる点がメリットです。一方で、くら寿司側にとっても、必要な魚を計画的に確保しやすくなります。
水産業では、漁業従事者の担い手不足や物流コストの上昇も課題になっています。魚を獲って仕入れるだけに頼るのではなく、育てる段階から関わることで、外食チェーンとして安定供給と品質管理の両立を目指していると考えられます。
「大型生さば」は、話題性のある新メニューであると同時に、サバ不足や価格高騰に向き合うための一つの答えでもあります。寿司の一皿の裏側には、魚をこれからも安定して届けるための仕組みづくりがあります。
まとめ

いかがだったでしょうか?
くら寿司の「大型生さば」は、AIが水産業の現場でも活用され始めていることを感じられる取り組みでした。背景には、サバの漁獲量減少や価格高騰といった課題があります。普段食べている寿司の裏側では、魚を安定して届けるための工夫が少しずつ進められています。AIは、私たちの食生活に近い場所でも使われ始めています。

