Zoom AI Productivity Suiteとは会議から資料作成へ
Zoomは、ミーティングの会話をもとに資料やレポートなどの作成を支援する「AI Productivity Suite」の提供を開始しました。会議で話した内容をスライドやスプレッドシートに変え、業務を次の作業へつなげる仕組みとして注目されています。
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会議の内容を、スライドやレポートなどの成果物につなげる
Zoomが提供を開始した「AI Productivity Suite」は、ミーティングや通話、チャットで話し合われた内容をもとに、資料やドキュメント、スプレッドシートなどの作成を支援する機能群です。多くの作成ツールは、白紙のドキュメントやスライドから作業を始めますが、Zoomはすでに行われた会話を出発点にしている点を特徴としています。
このサービスには、Zoom Canvas、Zoom Slides、Zoom Sheets、Zoom Paperが含まれています。Zoom Canvasは、ミーティングで出た内容をドキュメントやプロジェクト管理用の情報に整理するワークスペースです。Zoom Slidesは、ミーティング内容や指示文をもとにプレゼンテーションを作成し、Zoom Sheetsは会議で出たデータや自然な言葉での指示から、スプレッドシートや分析レポートの作成を支援

します。
Zoom Paperは、文章の下書きや編集、フォーマット調整を助ける機能です。大きなポイントは、AIが単に文章や資料を作るだけではなく、元になった会話と成果物を結びつけることです。提案書やレポートを作成したあとでも、その内容がどの会話や意思決定から生まれたのかを確認しやすくなります。会議後にメモを探したり、別のツールに情報を移したりする手間を減らせるため、話し合いから作業開始までの流れをつなげやすくなります。
Zoomの発表によると、意思決定の変化に応じて、AIが計画やドキュメントをリアルタイムで更新することも可能です。会議で方針が変わったあとに、関連する資料を手作業で直す負担を減らせる点は、チームで仕事を進めるうえで分かりやすい利点です。
作成した成果物はMicrosoft Office、Google Workspace、PDF形式にエクスポートできます。Zoom Paper、Zoom Slides、Zoom Sheetsは、それぞれ.docx、.pptx、.xlsxにも対応しているため、普段使っている形式のまま作業しやすい点も便利です。
AI Productivity Suiteは、会議の記録を残すためだけの機能ではありません。会議で決まったことや共有された内容を、資料や計画、レポートといった形に変え、次の作業へ進みやすくするための仕組みです。次のセクションでは、ZoomMateとの関係を踏まえながら、会話から実行までをどう支援するのかを見ていきます。
ZoomMateと連携し、会話から実行までを支援する仕組み

AI Productivity Suiteは、Zoomが発表したAI業務基盤「ZoomMate」とも関係しています。ZoomMateは、Zoom上の会話や社内情報に加え、Salesforce、Jira、Slack、ServiceNowなどの外部システムをつなぎ、検索やタスク実行を支援するAIです。資料作成だけでなく、会話の内容をもとに次の作業へつなげる役割を持っています。
ZoomMateでは、ZoomやWeb、外部システムを横断して情報を探すエージェント型検索が使えます。エージェント型検索とは、ユーザーが一つずつ資料を探すのではなく、AIが目的に合わせて複数の情報源から関連情報を見つける仕組みです。会議前に関連資料を確認したり、未対応のJiraチケットを探したり、Salesforce上の顧客情報を参照したりする場面で活用できます。
さらにZoomMateは、情報を探すだけでなく、業務の実行も支援します。ミーティングで決まった次のステップをもとに、フォローアップタスクを作成したり、顧客向けメッセージの下書きを作ったり、Google CalendarやMicrosoft Outlookで予定を登録したりできます。会議で決まった内容が、別のアプリに移った瞬間に途切れてしまう場面を減らす狙いがあります。
AI Productivity Suiteは、ZoomMateの中で資料やドキュメント、スプレッドシートなどの成果物作成を支える役割を持っています。ZoomMateが会話や社内情報を扱い、業務の流れをつなぎ、その内容をAI Productivity Suiteがスライドやレポート、計画書などの形に落とし込む関係です。
Zoomは、こうした考え方を「システム・オブ・アクション」と表現しています。これは、会話を記録するだけでなく、そこから生まれた決定や次の作業を実行につなげるという考え方です。AIによる要約だけでは、会議後に人が資料作成やタスク整理を行う必要がありますが、ZoomMateとAI Productivity Suiteは、会話の内容を保ったまま次の作業へ進めることを目指しています。
AI Productivity Suiteは、ZoomMateのサブスクリプションに含まれるほか、単体プランまたはアドオンとして、AIクレジット込みで1ユーザーあたり月額10ドルで利用できます。ZoomMateは北米のオンラインおよび直接契約の顧客向けに提供が始まっており、日本を含む地域への展開は今年後半を予定しています。一方で、AI Productivity Suiteは日本でもすでに利用可能とされています。
Zoomは、会議をするためのツールから、会話をもとに仕事を前へ進める基盤へ広げようとしています。ミーティングで話した内容が、資料作成やタスク実行につながっていく流れは、AIが日々の仕事により自然に入り込む形を示しているといえます。
まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の発表を読んで、Zoomは会議をするためのツールから、会議で生まれた内容をそのまま仕事につなげる場所へ広げようとしているのだと感じました。
ミーティングの内容をスライドやレポートに変えたり、ZoomMateと連携して次の作業まで支援したりする流れは、会議後の手間を減らすうえで役立ちそうです。
AIがただ要約するだけでなく、会話の背景を理解しながら成果物づくりや業務の流れを支える存在になっていく点が印象的でした。