営業の属人化をAIで解消、Kakeroが営業組織向け新支援を開始
営業成果を支えるトップ営業の判断基準や話し方は、本人の経験に依存し、組織内で共有しにくいことがあります。Kakero株式会社は、こうした暗黙知を「売れる型」として言語化し、営業の各工程にAIエージェントを組み込むサービスを2026年7月30日に開始しました。本記事では、提供の背景や仕組み、営業現場での活用方法を紹介します。
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エース営業の暗黙知を「売れる型」に変える仕組み
営業組織では、成果を上げるエース営業の話し方や判断基準が、本人の経験や感覚に依存していることがあります。ここでいう暗黙知とは、エース営業が持つ、言語化されていないトーク術や判断基準を指します。
暗黙知が共有されないままエース営業が退職すると、蓄積されたノウハウも組織から失われる可能性があります。また、新人育成がOJTに偏り、戦力化までに時間がかかるほか、エース営業自身が資料作成や入力などの事務作業に時間を取られることも課題として挙げられています。
Kakero株式会社のサービスでは、4つのステップを通じて、エース営業の暗黙知を整理し、現場へ実装します。
ステップ1は「データ化」です。商談の録音やメモ、営業資料、本人への取材を通じて、エース営業のトーク術や判断基準を集めます。
ステップ2の「インプット」では、収集した「勝ちパターン」をAIエージェントへ組み込みます。
ステップ3は、本サービスの中核となる「言語化」です。「なぜ売れるのか」を営業プロセス、重要な行動、必要なスキルに分解し、企業ごとの「売れる型」として整理します。ステップ4の「出力」では、整理した内容を営業マニュアルやトークスクリプト、AIエージェントとして現場へ実装します。
一般的な営業手法をそのまま導入するのではなく、各社のエース営業が実践している方法を基準にする点が特徴です。個人の中にあった知識を組織で使える形に整えた後は、営業活動の各場面で活用できるよう、AIエージェントへ落とし込んでいきます。
本サービスの魅力は、エース営業が培ってきたノウハウを個人の中だけにとどめず、組織全体で活用できる形に変えられる点にあります。「売れる型」が営業マニュアルやAIエージェントとして共有されれば、ミドル層や新人もエース営業の判断基準や行動を学び、自身の商談に生かしやすくなります。担当者ごとの経験や感覚に左右されやすかった営業活動に共通の基準が生まれることで、組織全体のスキルを底上げし、営業力のばらつきを抑えることにもつながるでしょう。
営業の準備から振り返りまでAIエージェントが支援

言語化した「売れる型」は、営業マニュアルとして残すだけでなく、営業活動を支えるAIエージェントとして現場に実装されます。
本サービスでは、商談前の準備や資料作成、AIを相手にしたロールプレイ、商談中のリアルタイム支援、議事録作成、CRMへの入力、商談後の振り返りや評価までを支援します。アポイントの獲得から契約、プロジェクト開始までを対象とし、企業の営業体制や業務に合わせて、AIが担う機能の範囲を設計します。
AIは調査、分析、記録、作成などを担い、人は顧客との信頼関係づくりや対話、判断、責任を担います。Kakeroは、人とAIの役割を分けることで、エース営業が事務作業の負担を減らし、顧客との対話や提案活動に集中できるようになると説明しています。
また、ミドル層の商談の質を底上げし、新人がAIとのロールプレイを通じて「売れる型」を学べるとしています。
特定のツールやベンダーに限定せず、各社に合った構成を選ぶ点も特徴です。導入して終わりにするのではなく、現場で利用され、成果を数字で示せる状態まで伴走する方針を掲げています。営業業務のすべてをAIへ任せるのではなく、人とAIの役割を分けながら、組織に営業ノウハウを残していくことが本サービスの狙いです。
本サービスの魅力は、商談前の準備から商談中の支援、終了後の振り返りまで、営業活動を一連の流れとして支えられる点にあります。新人がAIとのロールプレイを通じてエース営業の「売れる型」を学べるため、日々の業務支援と人材育成を同時に進められる可能性もあります。さらに注目したいのが、AIエージェントの導入だけを目的とせず、現場への定着や成果の可視化まで見据えている点です。業務支援、人材育成、成果の確認が一つにつながることで、AIを一時的なツールではなく、営業組織の成長を継続的に支える仕組みとして活用できるでしょう。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Kakero株式会社の営業組織向けAI実装サービスは、エース営業の暗黙知を「売れる型」として整理し、日々の営業活動や人材育成に生かす取り組みです。優れた営業担当者の経験や判断基準が組織全体へ共有されれば、個人の力量だけに頼らず、一人ひとりが学びながら成長できる営業体制に近づいていくでしょう。さらに、AIが準備や記録を支え、人が顧客との対話や提案に集中できる環境が整うことで、営業の仕事そのものが、より創造的で価値あるものへ変わる可能性があります。エースの力を組織の力へ変えていく本サービスは、人とAIがともに成長する新たな営業組織の形を示しているといえます。
