AI Sports Loopとは?スポーツAIの特徴や分析機能を解説
AIデータ株式会社は、スポーツ業界向けの新機能「AI Sports Loop」を発表しました。スポーツチームには選手や試合に関する多くのデータが蓄積されていますが、情報が分散していると、勝敗との関係を分析するには手間がかかります。本記事では、AI Sports Loopの仕組みや主な機能を紹介します。
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分断された選手・試合データを結び付ける「AI Sports Loop」とは
AIデータ株式会社が発表した「AI Sports Loop」は、組織向けAI基盤「AI孔明 on IDX」に搭載されたスポーツ業界向けの新機能です。「AI突合作業™︎ Loop」シリーズのスポーツ業界特化版として、選手データ、試合データ、相手チームデータをAIで関連付けて分析します。
同社は、本機能を「AI Correlation Platform」と位置付けています。これは、複数のデータを結び付け、それぞれの関係性を分析するための基盤です。多くのスポーツチームには、選手の走行距離や心拍数、GPSデータ、試合映像、練習記録、ケガの履歴、栄養データなど、さまざまな情報が蓄積されています。しかし、これらのデータは分断されていることが多く、「どの練習や戦術、選手起用が勝利につながったのか」までを一体で分析することは簡単ではありません。

試合後に映像を確認しながら、スタッフが選手や試合のデータを手作業で照合することもあります。こうした突合作業には時間がかかるため、AI Sports Loopは、データの整理や照合をAIで支援する仕組みとして開発されました。
AIデータ株式会社によると、AIが置き換える対象は、監督やコーチの判断ではなく、スタッフが行ってきたデータの突合・照合作業です。関連する情報をAIが結び付けて分析することで、スタッフによる突合・照合作業の負担を減らすことを目指しています。
AI Sports Loopでは、練習や試合で得たデータを分析し、その結果を次の試合へ反映する流れを「Loop」として設計しています。試合を重ねるたびに新しい情報を取り込み、継続的に分析することで、チームごとの傾向や勝利につながるパターンを蓄積していく考え方です。では、集めたデータから具体的にどのような分析や提案を行うのでしょうか。
勝利要因の分析から選手起用、ケガ予測までを支援

AI Sports Loopは、統合したデータをもとに、試合やチーム運営を支援する複数の分析機能を備えています。
「選手・試合データ突合AI」では、選手データ、試合データ、勝敗データを自動で結び付けます。これにより、どの選手が、どの試合や戦術の中で、どのような成果を出したのかをまとめて分析できます。
「勝利要因分析」では、勝った試合と負けた試合を比較し、得点パターンや選手起用、交代のタイミング、相手チームの弱点などを分析します。「相手チーム分析」では、相手の戦術傾向やキープレイヤー、攻守のパターンを把握し、戦術を検討するための情報を提供します。選手の起用やコンディション管理を支える機能もあります。
「選手起用AI」は、疲労度やコンディション、相手との相性、過去の試合データをもとに、先発メンバーや交代のタイミング、ポジション変更の候補を提案します。
「ケガ予測AI」は、心拍数やGPSデータ、走行距離、練習負荷、過去のケガ履歴などを分析し、故障リスクの早期把握を支援するとされています。
さらに、「AI監督」では、先発候補や交代のタイミング、注意すべき相手選手、勝率の高い戦術などをリアルタイムで提案するとされています。ただし、監督やコーチの判断を代替するものではなく、意思決定に使える材料を増やすための支援機能として位置付けられています。
AIデータ株式会社は、導入によって、勝利につながった戦術や選手起用の可視化、試合ごとのメンバー構成や戦術の検討、コンディション管理、ケガの予防などに活用できると説明しています。試合を重ねるごとに新しいデータを取り込み、チーム独自の勝利パターンを蓄積することも想定されています。
ただし、これらは同社が示している導入効果であり、実際の成果は、チームが保有するデータの内容や量、分析結果の運用方法などによって異なる可能性があります。AI Sports Loopが担うのは勝敗を決めることではなく、分散していたデータを関連付け、監督やコーチが判断に活用しやすい形へ整えることです。
まとめ

いかがだったでしょうか?
AI Sports Loopは、選手や試合、相手チームなどの分断されたデータを結び付け、分析や照合作業を支援するスポーツ業界向けのAI機能です。監督やコーチの判断を置き換えるのではなく、戦術や選手起用を検討するための材料を増やすことを目的としています。スポーツ現場に蓄積されたデータをどのように判断へ結び付けていくのか、今後の活用が注目されます。