クラスコ、生成AIで重要メールを自動判定・即時共有する新システム
クラスコは、生成AIを活用して顧客から届くクレームや緊急性の高いメールを自動判定し、店舗全体へ即時共有する仕組みの本格運用を開始しました。担当者だけに対応を任せず、チームで素早くフォローできる体制を整えています。クラスコが導入したシステムの背景や仕組み、現場にもたらした変化を分かりやすく紹介します。
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重要メールをAIが自動判定、メール対応の属人化をどう解決するのか
クラスコの賃貸営業部門では、顧客から届く重要なメールが担当者個人の受信トレイに留まりやすく、接客中や外出中などに確認が遅れる可能性がありました。クレームや緊急性の高い内容であっても、担当者以外が状況を把握しにくいため、店舗全体で迅速にフォローできないことが課題となっていました。
そこでクラスコは、既存のクラウド環境と生成AIを連携させ、日常業務でやり取りされるメールを自動で巡回・解析する仕組みを構築しました。AIがクレームや緊急度の高い内容を判定すると、社内チャットツールへ即時共有されるため、担当者が接客中や外出中でも、周囲のスタッフが重要な連絡に気づけるようになります。
AIの役割は、重要なメールを見つけて通知するだけではありません。

メールの内容に応じて、相手への言葉選びや連絡内容など、次に取るべき対応案もあわせて提示します。これにより、経験の浅いスタッフでも対応の方向性を確認しやすくなり、迅速な一次対応につなげられるとしています。
クラスコが目指したのは、現場で起きたミスを追及する仕組みではなく、問題が大きくなる前に周囲が気づける環境をつくることです。重要なメールを担当者だけに抱え込ませず、必要なタイミングで周囲がフォローできる「安全装置」として今回のシステムを位置づけています。
AIによるメール判定を入口として、個人に依存していた顧客対応をチームで支える仕組みへ変えたことで、実際の現場にはどのような変化が生まれたのでしょうか。
担当者だけで抱えない、AIで実現する「チームで守り合う」メール対応

システムの本格運用によって、クラスコでは担当者が不在の場合でも、店舗スタッフや店長がすぐに代理フォローへ入れる体制を構築しました。同社は、情報共有がしやすくなったことで、重要なメールへの対応漏れリスクを減らすことができたと説明しています。
変化は対応のしやすさだけではありません。担当者が一人で状況を抱える前にチームで共有できる環境が整ったことで、業務効率化に加えて、スタッフの心理的なプレッシャー軽減にも寄与しているとクラスコは発表しています。
こうした仕組みが生まれた背景には、同社が進めている全社的なAI活用があります。
クラスコは「すべての業務にAIエージェントを」を掲げ、毎朝の全社朝礼で活用事例を共有するほか、月1回のAI活用共有会を実施しています。同社の発表によると、AI導入から1年間で売上2億円増、業務時間22,862時間削減、コスト6,800万円削減という成果を上げており、今回のシステムもこうした取り組みから生まれた事例の一つです。
さらにクラスコは、自社をAIやDXを試す実験の場と位置づけ、実際の業務で得たノウハウを外部向けサービスにも生かしています。今回のシステム構築で蓄積した知見についても、全国の不動産会社向けに展開する「AI&Google Workspace構築支援サービス」へ反映する方針です。
今後も社内業務でAI活用の検証を重ね、得られた知見をサービスの改善や新たな構築提案につなげるとしています。AIにすべての顧客対応を任せるのではなく、重要な情報を見つけてチームへつなぎ、人がすぐに動ける状態をつくることが、今回の取り組みの特徴です。
まとめ

いかがだったでしょうか?
クラスコの「重要メール自動即時共有システム」は、生成AIがクレームや緊急性の高いメールを判定し、店舗全体へ素早く共有する仕組みです。
担当者だけで抱え込まず、周囲のスタッフや店長がフォローできる体制を整えることで、対応漏れのリスク低減や心理的な負担の軽減にもつなげています。
今回の取り組みからは、顧客対応にAIを導入する際、重要な情報の判定だけでなく、通知後に誰がどのように対応するかまで含めて設計することが重要だと考えられます。