モスフードサービスのMOVO PSI導入とは?AIで発注・需給管理を支援
モスフードサービスは、HacobuのAI発注・輸送最適化サービス「MOVO PSI」を導入しました。AIが需要予測や発注量の算出を支援し、人は経験が必要な判断に集中する仕組みです。サプライヤーとの計画情報共有まで含め、需給管理をどう変えるのか紹介します。事業拡大で複雑になる需給管理や知見継承の課題にも対応します。
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複雑になる需給管理を、AIと人で支える仕組みへ
モスフードサービスが「MOVO PSI」を導入した背景には、サプライチェーン基盤の刷新、需給管理の複雑化、ベテラン担当者の知見継承という3つの課題があります。
同社では現在、基幹システムを含む社内システムのリニューアルを進めています。従来のサプライチェーン基盤は、インターネット普及期に外食業界の中で先駆けて構築され、その後も自社の業務に合わせたカスタマイズを重ねながら、長年にわたって同社の成長を支えてきました。一方、独自機能を追加してきたことで、技術環境や市場の変化に対応するための保守・開発負担が次第に大きくなっていました。
需給管理そのものも複雑になっています。EC事業やM&Aの推進によって、今後は管理対象となる商品数の増加が見込まれているためです。

定番品、新商品、キャンペーン商品では需要の動き方が異なり、発注時には販売施策や生産条件、発注ロット、納品リードタイムなど、複数の条件を踏まえて判断する必要があります。納品リードタイムとは、発注してから商品が納品されるまでにかかる時間のことです。
こうした判断には担当者の経験が求められる場面も多く、事業領域の拡大に合わせて、需給管理を担う人材を短期間で育成することは簡単ではありません。限られた人数で広がる事業を支えながら、ベテラン担当者が持つ知見を次の世代へ引き継ぐことも課題となっていました。
そこでモスフードサービスは、人の知見とAIを組み合わせた新たな需給管理の仕組みづくりを進めるため、MOVO PSIを導入しました。では、AIと人はどのように役割を分け、発注からサプライヤーとの連携までを進めていくのでしょうか。
AIが発注を支え、人は判断へ。サプライヤーとも計画を共有

MOVO PSIは、需要予測にもとづく発注量の算出や、サプライヤーとの計画情報共有を支援するAI発注・輸送最適化サービスです。モスフードサービスでは、まず需要が比較的安定した定番品から、需要予測にもとづく発注量算出をMOVO PSIが担います。
繰り返し発生する計算や定型的な判断をAIが支援することで、担当者はすべての商品を一から確認する必要がなくなり、需要変動の大きい商品やキャンペーンなど、人の判断が必要な場面に集中できます。さらに、人がAIの提案を修正した内容とその理由を蓄積することで、これまで担当者の経験の中にあった判断基準の可視化にもつなげます。
発注量を算出するだけでなく、確定発注前からサプライヤーと計画情報を共有できる点も特徴です。サプライヤーが確定発注後に生産や輸送を手配する場合、準備期間が限られ、発注量の変動や集中によって、積載効率の低下や車両不足につながる可能性があります。MOVO PSIでは、今後の需要や発注見込みを計画段階から共有することで、サプライヤーが原材料や生産ライン、在庫、輸送車両などを早い段階から計画しやすくなります。モスフードサービス側も、欠品リスクを抑え、加盟店への安定供給を維持しやすくなるとしています。
システム面では、需給管理をSaaSであるMOVO PSIへ切り出し、標準機能を軸に利用します。SaaSとは、インターネット経由で利用するソフトウェアサービスのことです。継続的な機能改善を取り込める一方、基幹システムとの連携など個別対応が必要な部分については、「Hacobu Solution Studio」を通じて必要な範囲に絞った開発にも対応します。
モスフードサービスは今後、自社内にとどめていた在庫・物流情報をサプライヤーとの共通言語へ発展させ、無理のない生産・輸送計画づくりにつなげていく方針です。AIによる発注支援だけでなく、人の知見を蓄積しながらサプライヤーとの計画共有まで進めていく点が、今回の取り組みの特徴といえるでしょう。
まとめ

いかがだったでしょうか?
モスフードサービスは「MOVO PSI」を導入し、需要予測や発注量の算出をAIが支援しながら、人は経験が必要な判断に集中する需給管理を進めています。
さらに、確定発注前からサプライヤーと情報を共有することで、生産や輸送を早い段階から計画しやすくする仕組みも取り入れています。
人の知見を活かしながらAIに任せる領域を整理し、サプライヤーを含めたサプライチェーン全体の改善へどうつなげていくのか、今後の取り組みに注目したいですね。