Gunosy、記事編成から請求処理までメディア運営をAIで効率化
記事の編成や入稿、データ集計、請求処理まで、メディア運営を支える業務をAIが担う動きが始まっています。Gunosyは、メディア企業と業務のAI化に取り組む「Media AI Partnership」の提供を開始しました。AIエージェントと人はどのように役割を分けるのでしょうか。背景と仕組み、特長を紹介します。
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記事作成の補助から業務プロセスを担うAIへ
Gunosyはサービス提供の背景として、新聞発行部数の減少や広告市場の変化を受け、メディア企業にデジタル事業の強化が求められていると説明しています。一方、デジタルメディアの運営には、記事の編成や入稿、配信に加え、広告運用、データ分析、請求処理など多くの人手が必要です。既存の運営体制を維持しながらデジタル領域への投資を進めるうえで、人件費や外部業務委託費を含む業務コストが経営課題になっているとしています。
メディア企業でも生成AIの活用は進んでいますが、Gunosyによると、その多くは記事本文やタイトル案の作成といった補助的な用途にとどまっています。文章を作る作業の一部にAIを取り入れても、記事を編成してシステムへ入稿し、配信へつなげたり、データを集計して請求処理を行ったりする一連の業務は、依然として人が担っているのが実情です。
Gunosyが着目したのが、AIエージェントによる業務オペレーションの見直しです。文章を生成するだけでなく、メールやチャットで情報をやり取りしたり、業務システムや関連ファイルを操作したりすることで、業務プロセスそのものを自律的に進められるようになってきたとGunosyは説明しています。
Gunosyは「グノシー」などの自社メディアを運営するなかで、幅広い業務をAIエージェントへ移管してきました。2026年8月には、自社で生産性向上に取り組んだ経験をもとに、BtoB事業への本格参入を発表しています。自社で培った知見をメディア企業の業務へ展開する取り組みとして始まったのが「Media AI Partnership」です。同サービスがAIと人の役割をどのように設計するのか、具体的な仕組みを見ていきましょう。
計画から実装まで共創するMedia AI Partnership

「Media AI Partnership」は、あらかじめ完成したシステムを一律に導入するサービスではありません。Gunosyがメディア企業と共同で「どの業務を、どのようにAIへ置き換えるか」を見極める計画フェーズから始まり、その結果を踏まえて、AIエージェントの実装へ進むかどうかを企業側が判断できます。
対象となるのは、メディア運営に関わる幅広い業務です。記事制作では、AIが編成案を提示し、担当者がチャットを通じて内容を確認したり、修正を指示したりします。その後、AIが業務システムや関連ファイルを操作し、記事の入稿や公開に必要な作業を進めます。管理業務では、AIが業務上の数値を集計して請求データを作成し、担当者が最終確認を行うといった役割分担を想定しています。
AIが各工程の作業を進める一方で、記事の公開や配信などの最終判断は必ず人が行う設計です。公開の可否までAIへ委ねず、担当者が確認して判断することで、報道機関に求められる品質と編集責任を守るとしています。AIに作業を任せながら、人が重要な判断を担うことが、サービスにおける協働の基本です。
導入にあたっては、新しいシステムやSaaS(インターネット経由で利用する業務用ソフトウェア)を導入するのではなく、日々の業務オペレーションの一部をAIエージェントへ置き換えるところから始めます。現在の進め方を大きく変えず、取り組みやすい業務から着手できる点が特長です。対象業務や進め方は各社の業務内容や体制に合わせて設計され、費用についても、現在の業務コストとのバランスを踏まえて相談できるとしています。
Gunosyは、AIが運営業務の一部を担うことで、人が時間や創造性をコンテンツづくりへ振り向けられるよう支援する方針です。人がコンテンツの企画や価値の向上に力を注げるよう、メディア企業を業務運営の面から支えていくとしています。
まとめ

いかがだったでしょうか?
「Media AI Partnership」では、すでに複数のメディア企業との共同プロジェクトが始動し、出版社やWebメディアへの展開も視野に入れています。
今後、各社で異なる業務にAIエージェントがどのように組み込まれ、どのような事例が生まれるのかが注目されます。
