ChatGPTとCodexで作業時間を短縮、Oracleの活用事例
採用に向けた調査に数日、社内の質問への回答に数時間。Oracleでは、専門知識や情報収集が必要な作業にChatGPT WorkとCodexを取り入れ、所要時間を短縮しています。何を任せ、どこに人の判断を残しているのでしょうか。採用・業務分析・障害対応の具体例と、ツールを開発・運用するうえで得た事例を紹介します。
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採用調査から障害対応まで、待ち時間を短縮
Oracleでは、人材採用部門やOracle Applications Lab、IT部門など、全社で10万人以上の従業員がChatGPT WorkとCodexを利用しています。採用に向けた調査、社内の業務分析、システムの障害対応などで、作業時間の短縮が報告されています。
人材採用チームは、ChatGPT Workを使って人材市場分析ツールを構築しました。入力した職務記述書をもとに、類似職種や報酬水準、対象地域の候補者層を調べます。採用担当者は、分析結果を採用部門の責任者との打ち合わせに活用しています。
グローバル人材採用責任者のJan Ackerman氏によると、従来は2〜4日かかっていた打ち合わせの準備が、15〜20分ほどで済むようになりました。

OpenAIの記事では、採用要件のヒアリングの統一により、担当者が異なっても同じ品質のデータや分析を採用部門の責任者に提供できるようになったと紹介されています。
社内の業務分析では、必要なレポートを探す代わりに、求める結果をツールに伝えています。Oracle Applications LabのRichard Lam氏は、通常なら回答まで数時間かかる質問に、ほぼ即座に回答が得られた事例を紹介しています。回答の数値を従来の手作業で得た結果と比較し、完全に一致することを確認しました。
システムの本番環境では、SRE(サイト信頼性エンジニア)がCodexを使っています。Codexは障害に関連する状況の把握と、適切な対応手順書の呼び出しを支援します。Lam氏によると、以前は解決に1時間かかっていた、よくある単純な障害に数分で対応できるようになりました。情報を探す時間が減り、対応の判断により多くの時間を使えるようになっています。こうした活用の裏側では、業務知識の整理や、システムを適切に扱うための設計も行われています。
業務知識を仕組みに組み込み、アイデアを試作品へ

Oracle Applications Labは、社内で扱う対象や、その関係性、業務上のルールを体系化した「オントロジー」を構築しました。オントロジーとは、情報の意味や、情報同士の関係を整理した知識の枠組みです。
同チームは、この枠組みを使い、日常的な言葉で書かれた業務上の質問を、CodexでSQLクエリに変換しています。Codexは呼び出すべき社内システムを判断して情報を集め、分析結果やレポート、アプリケーションを返します。利用者の言葉による依頼と、社内システムからの情報取得をつなぐ仕組みです。
ツールを開発する進め方にも変化があります。バイスプレジデント兼CIO技術顧問のBarry Shilmover氏は、アイデアを紙に書き出す代わりに、プロトタイプとして形にしていると説明しています。
OpenAIの事例紹介では、以前ならチームで何か月もかけていたツール開発を、技術リーダー自身が手がけるようになったことも紹介されています。
ただし、AIがツールを構築しても、成果物への責任は人に残ります。Lam氏は、基盤となるシステムが正しく構築されているかを確認する人が、引き続き必要だとしています。システム設計やアーキテクチャ、セキュリティ、Codexに書かせるコードの構成について、人が責任を持つことを重視しています。
コードを生成した後の保守にも、人の関与が必要です。Lam氏は、システム設計やセキュリティへの責任に加え、保守できないコードを抱えないために、Codexと一緒に作業する必要性を指摘しています。
プロトタイプを関係者の共通の検討材料にすることで、設計や安全性の課題を具体的に話し合いやすくなり、人が確認すべき点の整理にもつながるでしょう。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Oracleでは、ChatGPT WorkとCodexで作業時間を短縮し、アイデアをプロトタイプとして形にしています。
人が求める結果を示し、そこに至る作業の進め方をAIに任せることで、人の役割は個々の作業を進めることから、目的を定め、成果物の妥当性を判断することへと比重が移っていくと考えられます。